気づいてしまった
分かってしまった
ずっと閉じ込めていた、自分の心に
とても大切な人だと思っていた
――自分の統べる、この朝にとって
師父のような人だと思っていた
――王として、人として未熟な自分に、求めるだけ知恵と知識を授けてくれた
けれどそれは、本当であって本当でない気持ち
とても大切な人だ
――誰よりも、『私』にとって
師父のような人、では、ない
――私にとって、彼は
私は気づき、扉は開いてしまった
ならば、せめて
秘めて隠して、押し殺して
(気付かれたらきっと、この恋は終わり)
2011.01.20